新・青森丸!!

 先週の土曜日、石巻沖に突如やぐらが出現した。我が家のリビングの一番東寄りの所からやっと見えるといった場所なので、気付いたのが土曜日というだけかもしれない。少し遠いこともあって、私は長い4本のマストを持った帆船が泊まっているのかと思った。双眼鏡で見てみるとやぐらだ。何のためのものかはまだ分からない。
 今日は、沖から見慣れない船がやって来るのが見えた。貨物船にはない白い船で、側面に3色の斜めの帯が書かれている。少しおしゃれな船だ。しかし、ようやく水平線から現れたばかりといった感じで、我が家からは非常に遠い。双眼鏡で見ても、ファンネルマーク(煙突に描かれたシンボルマーク)さえ確認できない。船はだんだん近づいてきていたが、残念ながら私は出勤の時間だ。はっきり見えるようになるまで待てなかった。
 後から、Marine trafficというサイトで確認してみると、青森県八戸水産高校の実習船「青森丸」(698t)だ。ちょっと待てよ。私が知っている青森丸は、宮城丸にそっくりのスマートな練習船であって、今朝見たような少しずんぐりした船ではない。斜めの帯というのもなかったと思う。
 私は「青森丸」で検索してみた。すると、私が知っていた青森丸は第6代で、今朝見た船は今年竣工したばかりの新しい第7代青森丸であると分かった。なんと、今年3月31日に竣工し、9月7日から11月15日まで初めての国際航海に出ていたらしい。広島県尾道市の内海(ないかい)造船で作られている。少しずんぐりして見えたので、高校の練習船だとは思わなかったし、宮城丸よりも小さく見えたのだが、先代の青森丸よりトン数が40tほど大きい。
 通常、見慣れない船は、石巻にあるヤマニシ造船でメインテナンスをするためにやって来るのだが、竣工してわずか半年あまり、しかも広島県で作られた船がヤマニシ造船にやって来るというのは変な話だ。一体何をしに来たのだろうか?
 とまぁ、どうでもいいような話なのだが、毎日海を観察して、石巻港に出入りする船を見ていると、なんとなく楽しいのである。さて、次はやぐらの正体を突き止めなければ・・・。