目が覚めれば5㎝の積雪。しかも、雪はなお降り続いている。そんな中、やっと今日から職場復帰。同じ1学年スタッフで、なんと私以外にもう1人インフルエンザの教員が出ていた。何か共通の感染源があったようだ。ご家族に不幸があって忌引きの教員もおり、19名中3名を欠いてなかなか大変な入学式だった、と言われてしまった。
ところで、一昨日は、朝から青空の広がるいい天気であった。インフルエンザの熱もだいたい下がり、それとともに仕事を休んでいる罪悪感がうずき始めていた頃である。
既に何度となく触れてきたように、我が家は標高約20m、海岸線までは数百メートルという場所に位置しているおかげで、仙台(石巻)湾から田代島・網地島、そして牡鹿半島の南岸がよく見える。まずまず絶景と言ってよい。
私は毎朝起きると、海に浮かんでいる船をチェックする(→過去の類似記事例1、例2)。珍しい船がいないかだ。そうしたところ、一昨日、久しぶりに見慣れない白くスマートな船が目に入った。どうも不思議な形状だ。前甲板に荷物の積み卸しに関係するとおぼしきフレームが付いているし、何しろ色が白なので調査船かと思ったが、それがJAMSTEC(海洋研究開発機構)の船でないことは私の知識の範囲内だ。しかも、後半分は明らかに客船風だ。いったいどんな用途の船なんだろう?船はそれから間もなくアンカーを挙げ、石巻港方面へと走り去った。外洋に突き出している雲雀野埠頭以外、港そのものは我が家から見えないので、最終的にどこに行ったかは分からない。
気になるので、いかにもノルウェー国旗風のファンネルマーク(煙突に描かれたシンボルマーク)を手がかりに調べてみたところ、すぐに分かった。東海汽船の「さるびあ丸」(約5000t)だ。東京と神津島や八丈島を結んでいる船なのだが、離島航路だからだろう、コンテナ30個の積載が可能らしい(東海汽船HP)。なるほど、前甲板のクレーンはその積み卸しに使うものなのだ。
いわゆるクルーズ船ではなく、定期航路に使用されている船だから、臨時でも石巻港に入港というのは考えにくい。おそらくドックで定期点検か何かを受けるにあたり、ヤマニシ造船を選んだが、早く着きすぎてしまったので、沖で時間待ちをしていたものと見える。95%の確率で正しい推定だと思う。
船というのはそもそも美しいものだし、年に数回とは言え、こういうことがあると楽しい。特に一昨日は、天気のせいで海が真っ青に見えていただけに、白い船(←これ意外に少ない)はよく映えた。通常どおり出勤する日だったとしても、その存在を目にすることはできただろうが、双眼鏡片手にのんびり見物し、船の素性を調べるなどという作業にまでは及ばなかったに違いない。今回、休んでいて唯一受けた恩恵だという気がする。