春の夜の夢・・・短縮授業からの発見



 土曜日に授業をするのと引き替えに、1校時が50分化され、それによって「短縮授業」なる技が登場した。言うまでもなく「縦割りHR」など、特別な活動時間をカットなしで捻出するために、その日だけ45分にするというものである。

 諸君がどう感じているか知らないが、私などは、単に1校時が5分短いという以上の慌ただしさを感じる。と思って気付いたのは、50分授業では9:30、10:30・・・と各校時の終了時刻(分)が一定なのに、45分授業では9:25、10:20・・・と早まってくる、これによって1校時が45分、40分、35分とどんどん短くなって行くように錯覚するということである。

 ここから更に頭に浮かんだのは、日本の昔の人にとって、なぜ夜が短いのは夏よりも春なのか、なぜ夜が長いのは冬よりも秋なのか、ということだ。人間の心理は面白い。そして私も、まさか短縮授業で「古典」の世界の発見をするとは思わなかった。教訓=学ぶための材料はどこにあるか分からない。