制度の力と人間の力



 土曜日は教育基本法改悪反対集会なるものに出た後、県庁〜一番町〜仙台駅とデモ行進に参加した。私一人が参加してどうなるものでもない、と思いつつ、しかし、みんながそんな気持ちで何もしなければ、結局、力ある者の為すがままの世の中になってしまう、それは危ない、と思っての参加である。

 しかし、ここでは、今の教育基本法と改正案の是非はとりあえずどうでもいいことにする。私が思うのは、教育は基本的に生徒と教員の人間的な信頼関係によって成り立つのであって、法によって教育の質が変ったりはあまりしない(教員定数の問題あたりだと、生徒と教員がどれだけ密接に関われるかに関係するので、影響は大きいけど・・・)。にもかかわらず、特に教育基本法のような具体性に乏しい、理念的な法をとやかく言い出すと、人間的信頼関係が相対的に軽くなり、法を変えれば問題が解決するかのような変な期待をしたり、法が悪いからうまくいかない、という責任逃れが横行するのではないか、と心配だ。世の中を作り、状況を生み出すのは人間の力である。制度をいじって解決するのは些末な問題である。これは、いろいろな場面で同様のことが言える問題であろう。