未履修問題緊急全校集会に思う



 一高の不祥事とやらで急遽開かれた異例の全校集会は、「不祥事」をあえて棚上げにさせてもらって言えば、とても面白かった。思えば、日頃、学校のあり方について生徒と校長が公に意見を交わす機会などというものはない訳だから、あのように生徒からの質問が相次いで、学校運営に関する公開討論会とも言うべき様相を帯びてくるとなると、こうして日頃から学校作りをすればいいのに、そうすれば教員・生徒双方の理解も、学校への思いも深まるのに・・・と思われてきた。

 途中、某教諭が、「今回の「情報」問題は、現校長着任以前に決定されていたことなので、現校長に落ち度はない」と言ったことについて、校長が、「そういう問題ではなく、現在行われていることの責任は全て私にある」と述べたところ、ひときわ大きな拍手が起こったのは、なんだかgentlemanの世界でいいなあ、と、校長・生徒の両方に感心をした。

 最後に大きな拍手を浴びた3年生S君の発言「一高は悪くない」には、いささかの真実、と言うより現実が含まれているのは確かだが、私が耳にした所によれば、体育館へ向かう時には「一高もやっていたのか、けしからん」式の声が大きかった。議論で意見が変るのは悪いことではない。しかし、どのような意見を持つにしても、誰かが何か言うたびにフラフラするのではなく、原点というものを自分なりにしっかり考えて欲しいものである。