マグロは安い



 長い連載の上、写真のスペースが大きかったりして、このプリントの裏にはなかなか印刷できないのだが、1月にずっと『河北新報』に連載されていた「漁場が消える」というマグロ漁に関する記事を、とても興味深く読んでいた。資源枯渇やそれによる漁業規制という問題を別にしても、マグロを捕るという作業は本当に大変なんだなぁ、と感心もし、それだけに仕事というものの尊さも感じさせられもした。近所のスーパーで「高い!」と思いながら見ていたマグロは、今や私には、そう思うことが申し訳ないものに見え始めている。これはマグロに限ったことではないのだろう。世の中の様々な仕事の背後に、それに携わる人の熱意と苦労とが必ずあって、世の中はそれによって支えられているのだ。日々人の仕事をそんな目で見て、感謝しながら生きて行きたい、と思う。