震災が些事とは言っていられない・・・県への要請行動報告



 昨日は学校を早退すると、まず門脇小学校に授業参観に行き、終わった瞬間に学校を飛びだして県庁に行った。高教組(宮城県高等学校障害児学校教職員組合)がお膳立てをした、「東日本大震災に対する教育活動についての要請」というのに出席するためである。

 わずかに1時間の会だったが、県からは課長を始め、ずらりと10人以上の担当課の役人が出席したし、高教組側も移転を余儀なくされた宮水、気仙沼向洋を始めとして然るべき人が出席できてよかった。

 宮水は被災の程度が大きい学校の代表格として、気仙沼向洋とともにある程度発言の時間をもらえたので、伝えるべきことは伝えたように思う。県が大変だという事情もよく分かるが、県庁の中にいて切実さに欠ける甘さはあると感じるので、繰り返しこのようなことをやっていかないと、こちらの切羽詰まった事情は理解されないし、措置も執られない。

 終了後、議会棟に移動し、某県議会議員に同じような話をした。議員については、一人二人ではなく、いろいろな会派のいろいろな議員に働きかけていくことが必要だと思った。

 さて、私が求めたことというのは、概ね以下の通り。

 ・学校の復旧に関する見通しを早く示して欲しい。

(生徒の高校生活は3年間しかない。彼らを震災学年ということで4年制にするわけにもいかない。内陸部の仮設校舎での授業を中心にしつつ、実習については週に1回くらいのペースで渡波の旧校舎で行っているが、周囲の民家はすべて電気も水道も復旧しているのに、なぜ宮水だけは手付かずなのか?生徒が宮水に求めてきたものを得て卒業できるように、早急に対処して欲しい。また、7月20日に、宮水を旧校地で復旧させると談話を出しながら、その後の作業は行われていない。県は本当に旧校地での復旧を考えているのか?将来像が見えてこないと、現在の生活に耐えていくことも、来年度以降の生徒募集も非常に難しく、学校の存続に関わってくる。)

 ・教員の負担が非常に大きい状態が続いているので、人を増やして欲しい。

(特に、実習助手は復旧作業をしながら日々の授業の準備もするという状態である。また、奨学金担当は、奨学金の種類も応募者も膨大で、しかも多くの生徒が不備のある書類を持ってくる状態の中で、非常に厳しい生活を強いられている。何人かの補助員的な配置はあったが、必ずしも必要な職務に配置されているわけではなく、職務割り当て上の柔軟性に欠け、有効に機能していない面がある。その時必要な仕事に即座に対応できるような柔軟な人的配置を求める。)

 ・渡波から石巻北高までのスクールバスの運行期間を延長して欲しい。

(スクールバスを10月いっぱいで廃止するとのことだが、JRが復旧したわけでもなく、生徒の通学環境に変化はない。水産高校は渡波という前提で生徒は入学しているので、たとえ自然災害によるとは言っても、今年度までの入学生については、渡波までの通学経費で登校できるよう保証するのが県の義務ではないか?)

以上

 たった3年しかいない生徒、地域の産業のことを思うと、震災が些事だなどとは言っていられない(笑)。