長野で見ている人が居た



(12月22日付 学級通信 裏面より)

 「長野県松川高等学校ボランティア部からの手紙」全文を引用(いい手紙だし、高校生が被災地のためにひたむきに何かを考える姿が誰かの心に響くこともあると思うので、このブログにも勝手に全文を引く。一部を太字にしたのは私)


宮城県水産高等学校の皆様へ

 この度の東日本大震災で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 私たち長野県松川高等学校ボランティア部は、宮水の被災の現状や、その後復興に向けて頑張っていらっしゃることを石巻市へボランティアに行かれた方や、報道等で知りました。校舎が被災され、現在は石巻北高等学校の仮校舎で不便な学校生活を送っていらっしゃるという事実に、同じ高校生として大変心が痛みました。全く違う場所での学校生活には、不安や苦労が沢山あると思います。しかし、慣れない校舎での授業や部活動などの中で文化祭を実施したとのこと。震災の影響で例年の缶詰販売は出来なかったそうですが、食品科学類型生徒さん達が考え、干物を販売したということ、情報科学科の1年生の生徒さん達の思いを込めた手作り劇「宮水に明日はあるのか?」を上演したということ・・・など、復興に向けて一歩一歩歩んでいる皆さんからたくさんの勇気と感動をいただきました。 私達ボランティア部では、「被災地の皆さんの力になれることはないか」と思い、震災直後から被災地に関するボランティア活動を始めました。

 まず始めに、地元松川町にある知的障害施設「アンサンブルクッキー班」の皆さんの作ったクッキーを販売し、その売り上げの一部を日本赤十字社へ寄付しました。また、文化祭では被災地について調べ、あまりにも被災状況が想像を絶する事に本当に深い悲しみを覚えました。被災地に行ったボランティア部員が撮影した写真を展示したり、湊小学校でボランティアをされていたNPOの方から、リアルタイムに情報提供をいただき、本校生徒や地域の多くの方々に知っていただきました。

 この度、貴校に訪問させていただくことになり、宮水の皆さんのためにお役に立つことはないかと考えました。地域の方々のご協力を得て、松川町の特産物であるりんごと「アンサンブルクッキー班」の皆さんが作ったクッキーをプレゼントさせていただきます。私たちの地元、松川のりんごはとても甘くて美味しいです。ぜひ皆さんで召し上がって下さい。応援メッセージも多くの生徒や先生方、留学生に心をこめて書いてもらいました。松川高校の「宮水ガンバレ!!」というメッセージが宮水の皆さんに届くと嬉しいです。

 復興への道は、まだまだ始まったばかりですが、決して諦めることなく、「夢は必ず叶う」と信じて、一緒に歩んで行きましょう。長野県より心から応援しています。

 師走となり、厳しい寒さが続きますが、皆さんお身体に気を付けて体調を崩さないよう暖かくしてお過ごし下さい。いつの日か、お目にかかれることを楽しみにしています。

 平成23年12月12日

 長野県松川高等学校ボランティア部一同

部長 ○○

顧問 ○○」

(平居コメント)

 月曜日に諸君に配ったリンゴとクッキーには、上のような手紙が添えられていた。

 人を思う気持ちというのは大切だし、ありがたいと思うが、それだけではなく、諸君にはこのような手紙を書けるようになって欲しい(人間性+国語力)とも強く思った。

 諸君のクラス演劇について、おそらくは宮水のHPによって知ったのであろうが、長野県という場所で関心を寄せてくれた人達がいるというのも新鮮な驚きであり、喜びである。

 火曜日には、県内丸森町から伊具高校の先生と生徒が来て、大量の手作り雑巾を差し入れてくれた。

 いろいろな人達に支えられて私たちの生活があることを忘れたくないものである。