本物の新聞を手に取る



(2月19日付学級通信より)


 ようやく、本当にようやく、修理を終えた「宮城丸」が先週土曜日の朝に出港した。残念ながら、日程上の都合で漁業実習はナシ、目的地もハワイではなく沖縄だそうだが、それでも岸壁でじっとしているよりは、よほどいいだろう。

 ところで、その日の朝、新聞でロシアに大きな隕石が落下したことを知って、びっくり仰天!!NASAによれば、直径17メートル、重さ約1万トン(東京タワー2.5本分)の石が、秒速約18キロ(音速の50倍)で大気圏に突入し、そのエネルギーは長崎型原爆25個分だったという。隕石が作り出した衝撃波は地上を襲い、1200人にケガを負わせ、建物等に約31億円相当の損害を与えた。私も、物体が音速を超える時に発生する衝撃波については、人並みの知識を持っているつもりだったが、これほど遠くまで伝わるものだとは思っていなかったし、破壊力についても実感を持っていなかった。それでも、今回の隕石なんて、宇宙の中で言えばホコリにもならないほど小さなものである。宇宙という場所はどれほど広く、また巨大なエネルギーの渦巻く場所なのだろう?ワクワクするような思いで、そんな想像をしていた。


【教室に新聞・・・まずは実物を手に取る】

 先週の金曜日、私が途中から消えたのは、仙台市河北新報社に行ったからである。県内のNIE(Newspaper In Education)についての会議と勉強会が開かれた。

 人々がインターネットの情報に頼り、新聞を手に取らなくなっている傾向があることは、しばらく前から指摘されていて、そのことについての新聞社と一部(?)の教員の危機感は非常に強い。本物の新聞を手に取って、とりあえず目を通してみるとよく分かるのだが、いろいろな世界が見えてくるということ、じっくりと何事かに向き合い、考えるということについて、紙情報(本も含めて)は画面情報よりも圧倒的に優れている、と思う。

 ところで、今月に入ってから、毎日教室に新聞が届くようになった。これは、高校生に学びのチャンスを与えたいという近所の新聞販売店の好意である。何事も「百聞は一見にしかず」。諸君が携帯電話を手にする時間のほんの一部でも割いて、本物の新聞を手にしてみれば、その価値には気付けるし、世の中が好奇心の対象になって面白くなると思うけどね。

(参考)・・・12月に協力してもらった新聞アンケートより。(2学年4クラスで実施)

・自宅で新聞を取っている 65%  取っていない 35%

・新聞を 毎日読む13% 時々読む26% ほとんど読まない29% 全然32%

・読む場合(複数回答) ほとんど全て13% 第1面10% 国際7% 地方3% 文化3% スポーツ57% テレビ63% 漫画10% 広告3%

・読まない理由 面倒36% 難しい9% 他に情報源有り48% 機会なし7%


(続く)