ツケは全人類の上に・・・ハワイの二酸化炭素



(5月15日付け学級通信より・・・続き)

裏面:5月12日付け『河北新報』より、「ハワイCO2濃度最高値400ppm超〜温暖化さらに危険水準」を引用

平居コメント:ことが深刻な割に記事が小さい。これは大変なことである。このままだと、あと20年でレッドゾーンとも言うべき450ppmに到達するだろう。450ppmだって、そこまでなら問題ない、というのではなく、人類生存のぎりぎりのラインだ。

 もっとも、二酸化炭素の増加=温暖化なんて、ずいぶん前から分かっていた話である。にもかかわらず、人類は「経済的成長」=「豊かさ」を求めて、ものすごい勢いで石油を燃やし、状況の悪化を加速させてきた。今なお、何も気になっていない風で、メタンハイドレートからメタンが取り出せるようになったとか、北極海には膨大な石油や天然ガスが眠っているとか言っている。おめでたい話に聞こえる。原発と同様、実際に危機的事態が起こらない限りは手を打てないのが人間、ということなのかな?ひどく哀しい。

 だけど、原発と違って、CO2=温暖化と自然災害の因果関係ははっきりさせにくいだろうし、気付いて対策を取っても、原発以上に収束には時間がかかる。原発なら半径100キロ、チェルノブイリ級の事故でもせいぜい数百キロで済むが、温暖化は地球全体の問題だ。分かっていながら発展途上国と先進国の争いは収まらず(発展途上国のレベルに先進国が合わせ、国ごとの格差を認めないのが当然だろう)、 自家用車(1人が移動するために1トン以上の鉄の塊を動かし、10キロあまりで石油1リットルを燃やしてしまう!!)は無制限に使い放題、ペットボトルも弁当箱もすべて使い捨て、暑ければすぐにエアコン、「需要を掘り起こす」と言って、本来必要もないものをどんどん売り出し、飛行機を飛ばす・・・こんなこと許されるわけがない。

 この記事が小さいのだって、重要度が低いからでも、新聞社がその深刻さに気付いていないからでもなく、人間の性質を考えると言っても仕方がないと考えての上か、あまり騒ぐと「経済」にダメージがある、と考えたからではないか?と思う。人間が平穏無事に生きていられてこその「経済」なんだけどね。ま、最後は人類全体で責任を取るしかないさ・・・。