見ず知らずの人にも拍手してもらえるように



(7月19日付け 学級通信より)

 梅雨らしい日が続いている。雨降りも、暑すぎるのも、寒すぎるのも嫌なものだが、季節というのは、そうあるべき時にそうあるのがよい、とも思う。それでこそ、日本人は四季折々の感性を磨いてきたのだから・・・。とは言え、明日から夏休み、という気分にはなかなかなれない。こういう時に限って、夏休みが終わった後に夏らしい暑さが続いたりするのだろう・・・と少し心配したりする。


【本当にそれでいいのかなぁ?・・・NET被害講話】

 先週の月曜日、宮城県警の方が、インターネット利用のトラブルに巻き込まれないようにと、お話をしてくださった。目の前の小さな画面が世界とつながっていること、それを見ているのがどんな人か分からない(恐い人の可能性もある)ということに想像が及ばない人はたくさんいると思うので、このような機会は大切だな、と思った。

 一方で、自分の個人情報を流出させる危険性についての話になると、なんだか、投稿・書き込みをするのはいいけど、する時は匿名にしなさい、と注意されているようで、違和感を感じてしまった。匿名の投稿は無責任でエスカレートしやすい。実名で出して、本人が何かのトラブルに巻き込まれても、その被害者は基本的に本人だけだが、無責任な匿名記事は、社会全体を混乱させることになりかねない。

 どっちがいいのだろう・・・?ただ、根っこの所には、自分たちが作り出した技術に自分たちが振り回される、なんとも滑稽な「人間」の姿があるのは間違いない。


【見ず知らずの人にも拍手してもらえるように】

 オーシャンキャンパスが行われた7月15日「海の日」、宮水野球部は甲子園予選の1回戦で、県大会常連の強豪・伊具高校と闘い、善戦の上、3対4で惜敗した、というのは諸君も知るところ。我がE3のヒラマサが、翌日の『産経新聞』に大きく取り上げられる、といった話題もあった(教室に掲示済み)。

 試合の翌日、監督のA先生が、「宮水は、見ず知らずの人に拍手がもらえる野球をしよう、を合い言葉にやってきて、そういう試合の出来たことが嬉しかった。」とおっしゃっていた。初めて聞いた話だが、とてもいい言葉だな、と思った。日頃、諸君と濃密な付き合いのある私が、諸君のすることに関心を持ち、一喜一憂するのは当然だが、それは多くの場合、第三者にとってはどこかの誰かの話でしかない。それを関心と感動の対象に変える力、それこそは本物だと思うし、それは当日グランドで一生懸命プレーをしたというだけでは決して生まれてこないものだ。最後にそれが実現し、みんなで涙を流せたのは本当によかった。


(続く)