苦しみを知る人間は・・・

(5月26日付け「学年主任だより№7」より①)


 今日はスーパームーン皆既月食がある日。スーパームーンとは、地球の周りを楕円に回る月が最接近して大きく見える状態のこと。最も遠い(=小さい)時と比べると、見かけの直径が14%大きく、明るさは30%も強くなる。スーパームーン皆既月食は24年ぶりのことらしい。皆既状態になるのは20:09からの19分間。幸い、今夜は晴れ間が多そうだ。ほんの少しでも、宇宙の神秘に浸ってみよう。(ブログ用:本当にきれいに見えましたね)
 話は変わる。
 ミャンマーで内戦に近い状態が生じていることに胸を痛めていたところ、今度はパレスチナだ(どこ?何が起こっているか分かってる?)。先週金曜日に停戦が成立したものの、それがいつまで守られるかについては予断を許さない。なにしろ、イスラエルユダヤ人)とパレスチナ(アラブ人)の戦争は今に始まった話ではなく、70年以上も続いているのである。
 「パレスチナ紛争」という言葉あたりを手掛かりに、パレスチナで何が起こっているのかはぜひ調べてみて欲しいのだが、ごく簡単に言えば、世界中でバラバラに住んでいたユダヤ人が、アラブ人が住んでいた土地・パレスチナで強引に国作りを始めたことによって起こったトラブルだ。
 ユダヤ人は世界各地で迫害に遭った歴史を持つ。その最大のものが、第2次世界大戦中の「ホロコースト」と呼ばれる事件だ。ドイツ軍によって殺されたユダヤ人は、600万人近いと言われている。ユダヤ人は同情に値するし、自分たちが安住できる国を持ちたいという気持ちも理解できる。しかし、迫害で苦しんできた人々が、一転して迫害する側に回るというのは、哀しい人間の姿だ。苦しみを知る人間は、他人の苦しみにも敏感であって欲しいと思う。せめて今の停戦が長続きしますように・・・。

(ブログ用の注:5月22日記事の焼き直しです。)


【有終の美を飾れ・・・県総体始まる】

 昨日、サッカーの県総体が始まった。今日からバドミントン。今週末は陸上。そして来週末に、その他ほとんどの部が県総体となる。一部、地区大会で敗退し、県大会に出られない部があるのは残念だが、出場できる他の多くの部の諸君は、その分も頑張って欲しい。
 諸君の中にプロになるために部活動をやっている人はいないだろう。おそらく、大半の諸君は推薦入試のためにやっているわけでもないだろう。だとすれば、大切なのは、どこまで勝ち進むかというよりも、「2年あまり努力してきた」「自分の実力を出し切れた」という充実感が得られることであるはずだ。ぜひ、そんな気持ちで大会を終えられるように、最後のひと頑張りを期待する。(運動部だけではない。今週末には吹奏楽部の定期演奏会がある。いずれ他の文化部も・・・。)


奨学金の恐怖】

 予約奨学生の申し込みが進んでいる。私は「大丈夫か?」とハラハラしながら見ている。説明会でも強調されたとおり、奨学金は立派な「借金」だ。学校を卒業すると返済が必要となる。決して高くはない初任給からの返済は楽ではない。進学してからでも手続きは可能で、それまでの間に他の方法を探すこともできる。担当の先生もいちいち注意しているようだが、熟慮し、あまり急がない方がいい。