今後、更に豊かな野球人生を・・・

 私の性格が、人よりしつこいのかどうかは知らない。が、一時の盛り上がりに流されないように、世間の動向に振り回されないように、という自戒をしている結果として、何かにつけて「継続的観察」を心がけるようになっているのは確かだ。例えば、元東京都議会議員鈴木某氏(→参考記事)であるとか、幕下力士の翔傑であるとか(→参考記事)・・・、片や他人事ながらも目を光らせ、片や手に汗握る思いで声援を送る。
 そんな私が、今夏、ずっと気にしていたのは高校野球甲子園予選静岡県大会における聖隷クリストファー高校の勝敗である。昨秋の東海大会で準優勝しながら、非常に理不尽な理由で春の選抜大会に出られなかったあのチームである(→参考記事)。
 ここに書いて応援すると負けそうな気がして、この間は書かずにいた。その聖隷が今日負けたらしい。春の落選を本当に不当なものと憤っていた私には、なんとも悔しい結果である。もちろん、選手が感じている悔しさは、私ごとき外野の比ではない。
 普通なら、春に不当な落選「処分」を受けたことで、心が折れる。あるいは、グレることもあり得る状態だったと思う。それが、結局、甲子園には行けなかったにしても、夏の予選で準決勝まで勝ち進んだのは立派と言ってよい。
 今日行われた試合について、ネット上では既に多くの報道が為されているくらいだから、おそらく、全国には私のような多くの応援している人たちがいて、試合結果を気にしていたのだろう。
 聖隷の選手諸君には、そんな人たちの存在と、その全ての人たちが、1月末に落選して以来彼らが過ごしてきた7ヶ月間に対して、心からの賞賛を送っていることを知って欲しい。強さだけが人の心を動かすわけではない。人の心を動かすというのは、それが目的で野球をやっているのではないにせよ、甲子園に行けた行けないという結果よりも大切なことである。今後の長い人生で、更に実り豊かな野球ができますように。