○○している場合ではない

(2月28日付け「担任のお話」№36より①)

 

 2月9日以来、2週間半ぶりである。忙しくて、こんな紙一枚書く暇さえ取れなかった。ついでに言えば、考査までに終了させるつもりだった面談も、半分くらいまでしかいかなかった(ごめんなさい)。
 この間に、ロシアによるウクライナ侵略戦争が始まって2年が経った。えっ、もう2年?!と思うのは、私たちが日本にいるから。現地の人々にとっては、長い長い日々だったに違いない。しかも、いまだに終わりが見えない。戦争を終わらせることは本当に難しい。やはり、戦争は始めてはいけないのだ。
 ウクライナパレスチナでの戦争によって、世界的に物流がダメージを受け、様々な物の値段が上がっているというのは身近な話。それに加えて、数日前には、パナマ運河の通航量が約3分の2に制限されていて、海運のダメージが拡大しているというニュースが流れた。
 中学校で勉強したと思うが(?)、パナマ運河はただの水路ではない。途中、ロック(閘門)と呼ばれる施設を作って(←昔、見に行ったことがある。とても面白い!)船を上げ下ろしし、海抜26mのガツン湖という湖を乗り越えさせる必要がある。温暖化の影響で干ばつが起こり、ロックをフル稼働させる水が確保できないのだそうだ。
 熱帯雨林気候のパナマで干ばつ?!やはり、戦争なんかしている場合ではないのだ。もっとも、「○○している場合ではない」の○○に入る言葉はたくさんあって、しかもそれらのほとんど全てを、人々は平気でしているのだけれど・・・。

 

【縁の下の力持ち】

 しばらく前の話になるが、教室入り口のコンセントをガードしている木の棒が破損した。壊した人は気が付いていると思うが、申し出はない。実にケシカラン。しかし、そのことについての「注意」が、今日の本題ではない。
 直してくれたのは、庁務員さんである。石工には2名の庁務員(技師)さんかいて、この2名が、校舎内の修理、清掃、ゴミ処理、校地内の草刈りなどなど、私たちが安全で快適な学校生活を送るための、ありとあらゆる作業をしてくれている。特別な資格があるわけでもないのに、その万能ぶりはびっくり仰天だ。それでいて、ほとんど目に付くこともなく、生徒が直接お礼を言う機会も少ない。この機会に心からの感謝を!
 世の中というのは、このような多くの「縁の下の力持ち」によって成り立っているのである。人目に付く華やかな職業や、高収入の仕事ばかりが関心を集めがちだが、こんな地味な仕事の価値を考えてみよう。将来、諸君がそんな仕事に黙々と誠実に取り組んでいれば、私はその生徒にを誇りに思うだろう。