2009-01-01から1年間の記事一覧

想像力と応用力

昨日は、今年度第1回の通信制スクーリングであった。もちろん、私はそのことを諸君に、新年度当初に話し、先週金曜日に話し、土曜日に話したのである。それでも、残念ながら自分の机をきちんと片付けない人はいたのは残念だった。 3年生の面談ではさすがに…

蟻地獄に落ちた週末

先週末は、私にとって今月唯一の本物の「連休」であった。折しも、我が石巻でも桜が開花し、水仙も満開、いまだに梅も満開とあって、我が家が一年で最も美しい数日のうちの2日間を自宅でのんびり過ごすことができたのは、結構なことであった。 ところが、妻…

東大入試研究会

先週末は、某予備校主催の「全国公立高校東大入試研究会」なるものが、東京の予備校本校で開かれ、G先生と多分何かの間違いで私が出席した。『学年の手引き』を持ち出すまでもなく、日頃から受験勉強については「そんなこと学校でギャーギャー言うようなこ…

私の勉強法

「高校時代に、お前はいったいどのように勉強していたのだ?」と生徒から尋ねられることもしばしばだし、あまり話題のない時期でもあるので、今日はそのことに一寸触れておくことにしよう。あまり隠すことなく以下の通りなのであるが、高校入学までの、そし…

わらしこ保育園

昨日は、我が娘が通う保育園の卒園式であった。その保育園は「わらしこ保育園」と言い、1982年に園長の書いた本(高田敏幸『耕せ、耕せ、ぼくらのからだ』青木書店 絶版 古本屋では結構出回っている)がベストセラー(?)になったり、この保育園を題材…

阿部勉氏・卒業記念講演

卒業式に送辞も答辞もない代わりに記念講演があるというのは、一高の本来あるべき知的な格調高い良き伝統であると思う。今年登場したのは、松竹の映画監督で、昨日引いた『男はつらいよ』でも第38作以降山田洋次監督の下でチーフ助監督を務めておられたと…

物は残せばキリがない

東京の中央郵便局の建物を保存すべきかどうかでもめている。改築計画が進んでいたところ、某大臣が、文化財として保存すべきだと「待った」をかけたところからごたごたし始めたものだ。 古いものを壊す時には、同様の議論がよく起こる。多くはもっともらしい…

理想(本質)は長く、現実は短い

日頃私がよく口にする格言めいた言葉の中に「理想(本質)は長く現実は短い」というものがある。言うまでもなく(?)、「芸術は長く人生は短い」という古代ギリシャの有名な格言のもじりである。 「現実」などというものは日々刻々と変化し、ひどく寿命が短…

財務大臣辞任の意味

財務大臣が辞任をした。ああまたか、と思うのが哀しい。醜態と言うべき得体の知れない記者会見の様子が、うんざりするほど繰り返し放映される途中に、まるでその醜態をより醜く見せるためであるかのように、来日したアメリカの国務長官の明るくさっそうとし…

春到来の瞬間

授業中、何かの拍子でふと話したことがあると思うが、私は学生時代、市内の某仏教寺院に下宿、ではなく、居候をしていた。がらーんと広い、教室くらいもあるお堂に一人でぽつんと暮らしていたが、とある事情でストーブもコタツも置けず、冬はただひたすら寒…

薬物乱用防止講演会と山行届け

火曜日に行われた薬物乱用防止講演会は、脱走した生徒が多く、学年全体で50以上の空席があるという異常なものとなった。おそらく、ごく単純に「面白くなさそうだ」とか「自分には関係ない」といったところだろうと思う。警察から来る人が、「薬物の濫用は…

真価を試される時・・・共学化の決定

この1ヶ月、思わぬ迷走を続けた共学化問題は、金曜日、確か4回目(!)だったかの最終決定があって、実施が決まった。 最後までよく分からない議論であった。学校はどうあるべきか、なぜ共学なのか、ということについての掘り下げた議論はなく、最後に至っ…

手書きプリントへの壁

思えばずいぶん長い間、少なくとも担任をしている年は、このようなプリントを書き続けている。役に立っているかどうかは知らない。ただ、出さないと文句は出るようだ。 保護者の方から最もよく言われるのは、不思議なことに「手書き」を維持して欲しいという…

自分と向き合い、言い訳しない

諸君がどうかは知らないが、私は最近、予備校関係者の進路講演会はややうんざり気味だ。受験勉強なんて、本人が希望してやることだし、やるべきことは至って単純で、やり方も分からないなどということはないにもかかわらず、いざ机に向かうとやる気にならな…

マグロは安い

長い連載の上、写真のスペースが大きかったりして、このプリントの裏にはなかなか印刷できないのだが、1月にずっと『河北新報』に連載されていた「漁場が消える」というマグロ漁に関する記事を、とても興味深く読んでいた。資源枯渇やそれによる漁業規制と…

ある熱い手紙

例年、新年明けのこのプリントでは、私に来た年賀状の中から、諸君が何かを考える材料になりそうなものを紹介したりしてきたが、今年は、こぎれいなばかりで内容のないものが多く、あきらめていたところ、先々週末になって、下のような手紙が届いた。差出人…

やること探せない訳ね?

週末、例によって山岳部の諸君と山へ行っていた。水曜日くらいから、天気図を眺めながら、ちょっとヤバイぞ、と思い始め、金曜日には、危機的状況であることがはっきりした。「二つ玉低気圧」の発達・接近という最強の冬型パターンであった。およそ常識ある…

言葉言葉言葉・・・

年末年始、何人もの卒業生に会った。わざわざ石巻まで酒を飲みに来た猛者もいた。私は、高校時代の思い出話しかしない卒業生には至って冷たいが、話が刺激に満ちていて面白い人とは友人として付き合う(師の礼を取ることもあり得る)。それは勿論、主体的・…

自ら悩み、自ら悟れ

謹賀新年 特に何もなく、実家に行ったくらいで、静かな年末年始を過ごした。昔だったら「つまらない」などと文句も言ったかも知れないが、歳を取るに従って、この平凡に家族揃って時を過ごすことこそ大変幸せであると感じるようになっている。自分としては、…