2021-01-01から1年間の記事一覧

ハイティンク

オランダの指揮者ベルナルド・ハイティンクが死んだ。92歳。その数日前には、スロヴァキア出身のソプラノ歌手、エディタ・グルベローヴァが死んだ。こちらは74歳。どうも人が死ぬ話が多い。 グルベローヴァは、私の中でも有名だった割に、我が家で録音を…

届いた遺書・・・阿部哲男先生の訃報に接して

一昨日未明、私が名取第一中学校に在籍していた時の恩師、阿部哲男先生が亡くなった。多分80歳であったと思う(81歳かも)。まだ河北新報にも訃報が出ないが、まったくの偶然、私の現在の勤務先に先生の甥御さんがいらっしゃるため、私はそのことをいち…

当たり前の価値

(10月22日「学年主任だより№22」より②) 【学年レクレーション準備始まる】 月曜日に第1回のHR委員会を開いたことは、各クラスでの連絡もあったし、その後、HR委員から説明やアンケートがあったりしたはずなので、既にみんな分かっているであろ…

深夜の新聞販売所訪ねたら

(10月22日「学年主任だより№22」より①) 衆議院が解散され、選挙が始まった。宮城県は知事選挙も同じ日に行われる。衆議院議員選挙は、小選挙区と比例代表の2種類だし、最高裁判所裁判官の国民審査も同時に行われることになっている。更に、石巻方面…

日本共産党雑感

一昨日書いたとおり、私は今回の選挙の野党共闘を、小選挙区制度によって強いられたやむを得ない「野合」だと思っている。立憲民主と共産が共闘を組むに当たっては、特に立民の側にずいぶん抵抗があるという話はよく耳にした。ここで少し、共産党というもの…

安すぎる石油と安すぎる米

ガソリンが7週間連続で値上がりし、1リットル164円になったという話が、さも一大事という風に報道されている。例によって私は、バカではなかろうかと鼻で笑っている。燃やせば絶対に再生できない有限資源を、自分の金で買ったのだから何に使おうが文句…

絶対に必要=政権交代

いよいよ衆議院議員選挙が始まる。近年、選挙は非常に憂鬱だ。どうしても投票したい人がいない。相次いだ自民党の大勝も信じがたい。そして、「民主主義とは、みんなで決めたことだから仕方がないという諦めを得るための制度なのだ」と、自分の心の中で無理…

斎藤佑樹の引退会見を見ながら・・・

日の暮れるのが早い。5時にはかなり暗くなっている。週末は基本的に家にいるわけだが、何度も書いたとおり、我が家からは「石巻南浜津波復興祈念公園」という広大な緑地公園が眼下に見える。その中心にあるのは「みやぎ東日本大震災津波伝承館」だ。津波に…

老大家の音楽

昨日は、仙台フィルの第349回定期演奏会に行った。2月以来の仙台フィル。私としてはかなり「久しぶり」だ。 プログラムは、ブラームスのピアノ協奏曲第2番と交響曲第2番。指揮は飯守泰次郎、ピアノは小井土文哉。私は小井土文哉とピアノ協奏曲に引かれ…

学校の「破れ窓理論」

(10月15日付け「学年主任だより№21」より②) 最近、教室に空席が多い。「緊張感の低下」にはそのことが大いに関係しているようだ。 毎朝、職員室の黒板には、事務室で受けた欠席連絡が掲示される。1枚に20人分が記載可能だ。以前は、1枚の半分く…

陰にウォーレス・ブロッカー氏

(10月15日付け「学年主任だより№21」より①) ノーベルウィークが終わった(裏面に10月12日付け朝日新聞「科学」欄貼り付け。見出し「今年のノーベル3賞振り返る」)。物理学賞を受賞した真鍋叔郎さんが元日本人だということで、報道は真鍋さんに…

ノーベル賞の賞金

「正規の」ノーベル賞の発表が終わった。あえて「正規の」と書いたのは、A・ノーベルの遺産と遺言に基づく賞は、医学・生理学、物理、化学といういわゆる「自然科学3賞」と文学、平和だけであって、あさって発表される経済学賞は、スウェーデン銀行の発案…

不合格になったおかげで・・・

(10月7日付け「学年主任だより№20」より②) 【「不合格」になったおかげ・・・】 就職の第一次応募分の結果が全て出た。何しろ就職希望者が例年の半分なので、「少数精鋭で全員合格!」と思っていたが、現実はなかなか厳しかった。私たちの目から見て…

魯迅生誕140年など

(10月7日付け「学年主任だより№20」より①)*冒頭は9月30日記事の姉妹編となる。なんだか話が少し違うぞ、というのは、「学年主任だより」は紙面の大きさによる厳しい字数の制約があって、いちいち説明が必要な書き方はできないからである。 「食」…

喜んでいる場合ではない・・・真鍋氏のノーベル賞

アメリカ国籍の元(?)日本人・真鍋叔郎氏が、ノーベル物理学賞を受賞するという。そもそも、ノーベル賞というものは世界人類の幸福実現に貢献した人に与えられるはずの賞なので、それが何人であるかはどうでもいい話だ。日本人が受賞したからと言って、私…

あまりにも「当たり前」のこと

先週の金曜日、さいたま地裁で教員の残業代についての判決が出た。原告も、多くのマスコミも言っているとおり、未払い賃金の支払いが認められなかったという点では敗訴なのだが、労働基準法は教員にも適用されるべきだと付言し、校長が教員の長時間労働を解…

改革ではなく革命を

水曜日の河北新報に、「命脅かす気候危機」という巨大な見出しの記事が出た。1面の3分の2にも及ぶ大きな記事である。それによれば、9月6日に、世界の220を超える医学や看護学の専門誌が、温暖化とその影響についての共同論説記事を掲載したらしい。…

皇族の結婚

一内親王と一般男性との結婚が大きな話題になっている。最初、2人の記者会見によってこの話が公になった時には、なんと素晴らしい男性であろうかと、見ている側が恥ずかしくなるほどのもてはやしぶりだったが、男性の母親にからむ借金問題が明るみに出るや…

偉大なる土の力

実家に小さな畑があって、体の不自由な母の代わりに、Sさんという父の元同僚が野菜を植えてくれているという話は、多分書いたことがある。そのSさんを真似て、石巻の我が家でも2坪に満たないような小さな畑を作り、気が向いた時に何かを植えている。 今年…

イグ・ノーベル賞と津軽弁

書かずにいたが、9月24日に「学年主任だより 号外」を出した。8月25日にプレゼンテーション講話に来ていただいたS先生に、その後生徒から出された質問を抜き書きしてお送りしたところ、丁寧な回答を下さった。ほどよいレイアウトに整理して、分量がB…

1億5千万円の不思議

22日だったか、河合元法務大臣夫妻の選挙資金として自民党が交付した1億5千万円は、買収の原資に使われていないという発表があった。自民党本部による公式発表である。発表の直後から、いろいろと問題が指摘されている。何しろ、河合氏自身による調査結…

負のレガシー

自民党総裁選に関するおびただしいニュースを、いつも通りの白けた気分で読み流している。自民党の総裁が直ちに首相となるわけだから、報道に熱が入るのは理解できるものの、それによって他政党の存在が霞んでしまうとなると、自民党にとって笑いが止まらな…

富士山の「初冠雪」

言葉というのは定義しないと意味をなさないが、その定義というのは常に難しいものである。それにしても、富士山の初冠雪が「取消」になるとは・・・。 このブログ、いや、9月15日付け「学年主任だより」の中でも触れたが、今月7日に、昨年より3週間早く…

3回目は遠慮しよう

9月8日、新型コロナウイルスのワクチン接種に関し、WHOのテドロス事務局長が、少なくとも今年末まで、先進諸国は3回目の接種(ブースター接種)を控えて欲しいとの談話を出した。新型コロナウイルスのワクチンについては、世界でこれまでに55億回の…

遠からずとも当たらず

先週の土日、私は「コロナに関する文科省通知の問題」と題して、11日付け河北新報の記事の基づき、9月10日付けの文科省通知を厳しく批判した。ところが、その後、文科省のホームページで、通知は読むことが出来るのだったと思い出し、記事の元になった…

プレゼンテーションの極意

(9月15日付け「学年主任だより№18」より②) 【ダメ押し復習 プレゼンテーションの極意Ⅱ】 コロナ休校などで少し遅くなってしまったが、とても大事な講話で、しかも、実行できるようになるところまで深く身に付かないと意味がないので、しつこく復習す…

受験の心得

(9月15日付け「学年主任だより№18」より①) 塩釜神社にたった2本だけある百日紅(さるすべり)の鮮やかな濃い紫色の花が満開を過ぎたと思ったら、早くもモミジが先端から色付き始めてきた。晴れている時の日差しは強烈だが、日陰で風に当たると肌寒い…

コロナに関する文科省通知の問題(2)

昨日の新聞に載った9月10日の文科省通知について、所感を述べることを目的としつつ、昨日はその前置きのような所で終わってしまった。さてさて本題。 今回の通知は、新型コロナウイルスに感染して出席停止になった中学生がいた場合、それが高校に知られる…

コロナに関する文科省通知の問題(1)

毎週末、土日のどちらか、60㎞ほど離れた所に住んでいる老母のところに生活支援のために行く、という話はおそらく何回か書いた。何しろ親だし、石巻に居着いてしまった親不孝の自覚もあるので、そのことについて文句などあろうわけもない。しかし、庭の草…

東北学院高校の甲子園

(9月7日付け「学年主任だより№17」より②) 【東北学院高校はなぜ甲子園を辞退したのか?】 会いたい友達とも会えず、心落ち着かない「分散登校」が始まった。塩高もついにコロナの直撃を受けることになったわけだが、幸い、今のところ感染した塩高関係…