哲学

エスカレーターと法規制(1)

エスカレーターに乗る時は歩いてはならない。そんなことが言われ始めたのはいつからだっただろうか?理由は、立って乗っている老人や障害者にとって危険だから、である。 それ以前は、立っている人は右、左側のスペースは歩く人のためのもの、となっていた。…

コロナよりも学術会議

宮城県は、「蔓延防止等重点措置」が11日で解除されそうだ。確かに、3月末には1日当たり感染者数が200人に達したが、最近は50人未満、たいていは30人前後になっているから、「落ち着いた」とは言えるのだろう。ぶっちぎり全国トップ(=ワースト…

「抱負」に正解はないけれど・・・

(4月22日「学年主任だより№3」より①) 桜の季節の最後に、校章のモチーフにもなっている塩釜桜が満開!あちらこちらで菜の花も盛りを迎えている。が、春はいいなぁ、とも言っていられなくなってきた。沖縄には台風2号があって、発達している。一時は中…

内政問題と国際問題

最近に始まった話ではないが、中国と日米との関係がますますよろしくない。日米は香港やウイグルの人権問題を持ち出して、中国政府の姿勢を批判する。加えて、尖閣諸島や南シナ海の領有権問題だ。今年に入ってから、アメリカが空母「セオドア・ルーズベルト…

戦争を止めるのも「哲学」

2月の半ばに、山梨平和ミュージアム館長の浅川保先生から、著書『地域に根ざし平和の風をⅡ』(山梨平和ミュージアム刊)を送っていただいた。ちょっと骨の折れる本に取り組んでいたこともあって、「つんどく」してあったのだが、最近、ようやく通勤の電車の…

ついに宮城がトップに!

宮城県では、新型コロナウイルスへの感染者数が急増している。特にこの3日間は、連日100人前後となり、ついに、1週間(3月12~18日)の10万人当たり感染者数は、19.38人で、堂々の全国首位。2位東京が14.94人だから、正に圧勝と言っ…

完全なすれ違い

(ブログの読者の方へ:冒頭は2017年4月5日記事の焼き直しです。ごめんなさい。震災との関係で、今月だけで既に2回リンクを張ったので、今日は張りません。) (3月17日付け「学年だより№84」より①) 2週間を超える長い休校期間が、ひとまずは…

「死ぬ」ということ

2月来、身近な人が立て続けに何人か亡くなった。3月11日は、堀亨さん。享年わずか63歳(私より4歳上か?)。「病気療養中」だったらしい。 宮城県の支援学校の教員を長く務めてきた。私は、教職員組合の教育研究集会を企画・運営する場での付き合いだ…

震災10年よりウグイス

季節に関する我が家の大イベントが一昨日あった。ウグイスの初鳴きである。最初に気付いたのは私だった。少し離れた所から「ケキョ」と一声聞こえただけだったのだが、その声の質から、ウグイスだとすぐに分かった。同じように、「ケキョ」だけが、その後何…

難しい「人の心」

相手が男であるか女であるか、あるいは年上であるか年下であるかに関係なく、私自身、人間関係においては本当に失敗が多かったと思う。常に誠実でありたいと思ってはいたし、相手と最善の関係を作りたいと願ってもいた。それでも、その時の感情に流されたり…

森氏の問題と教員不祥事と

東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森会長が、女性蔑視と思われる発言をしたということで、厳しい批判を受けている。なんだか、袋叩きの様相を呈しており、見ていてあまり愉快ではない。何か問題があると完膚なきまでに叩きのめすという最近…

個人の責任と社会の責任・・・ある死刑囚について

1月12日の毎日新聞に「死刑囚生んだ過酷な虐待」という大きく、衝撃的な記事が載った。リサ・モンゴメリーという女性死刑囚(52歳)についての記事である。 それによれば、リサは2004年、妊娠8ヶ月の女性を殺害した罪で2007年に死刑が確定した…

見たいと欲する現実しか見ない

最近、東京オリンピック開催可能性についての議論を、新聞紙上で頻繁に目にする。これは、政府やIOCが実施に対して強気であることに対する批判的な意味合いを強く帯びている。あまりにも当然であろう。 10月の末か11月くらいから始まった「第三波」が…

猫に小判か?金言か?

(2021年1月20日付け「学年だより№77」より①) 1月12日、歴史作家の半藤一利氏(90歳)が亡くなった。この「学年だより」でも、人の生き方というものを考えるきっかけとして、今までに何度か訃報を引用したのだが、半藤氏の訃報は全て大きすぎ…

明るい新年・・・元日の読売新聞

いつぞや書いたことがあると思うが、安倍政権が発足して以来、新聞のカラーがよりいっそうはっきりして、読売新聞は読むに堪えないと思うようになっていた。勤務先の学校の図書館にあるおかげで、時々は目を通すのだが、あまり積極的ではない。 ところが、今…

改めてベートーベン

今年はベートーベンの生誕250年、ということについては、既に何度か触れた。9月の仙台フィルの定期演奏会「ミサ・ソレムニス」など、楽しみにしていた演奏会は続々と中止になったが、NHKが「ベートーベン250プロジェクト」という番組シリーズを放…

学校内で鍵をかける

今朝起きると、我が家から見える石巻湾に、奇っ怪な船が停泊しているのが見えた。なんだか、複雑な機械のようなものが船のサイドを取り囲んでいて、要塞のように見える。ブリッジがどこにあるかさえ分からない。例の「Marine Traffic」というサイト(→これに…

政府ではない。各自の努力こそ・・・

元々の予定によれば、今日、修学旅行から帰宅することになっていた。言うまでもなく、その修学旅行は中止になったのだが、なんと昨日、勤務先の学校で初めての感染者が出た。しかも、私が所属する学年である。当然、この2~3日の間に感染したわけではない…

えっ、誰も参加しなかった・・・?!

(12月1日付け「学年だより№71」より②) 【思い込みを捨てて、知らない世界へ・・・】 先々週の話になるが、「みやぎの水産加工業見学バスツアー」の案内というのを配布、掲示した。塩釜エリアと仙台・仙南エリアの2種類だ。どこの高校でも考査のこの…

学校の原点に立ち返る3ヶ月

(12月1日付け「学年だより№71」より①) 今日から師走。春のコロナ休校の影響で冬休みが短縮になったとは言え、それでもあと3週間あまりで「今年」が終わる。 さて、今週末には「はやぶさ2」のカプセルが地球に戻ってくる。昨年2月と7月に、小惑星…

「知ること」と「感じること」

祝:今日は塩釜高校の創立10周年記念日。残念ながら、予定されていた記念式典は中止。 (11月4日付け「学年だより№68」より②) 【知ること、と、感じること】 私が「古典」の授業を担当している3組と9組は、少し時間に余裕があったので、寄り道をし…

日本学術会議のこと

日本学術会議が新会員として推薦した105人のうち、6人が首相によって任命を拒否されたことが大きな話題となっている。全て、以前に反政府的な言動があった人たちだという。 はぁ、無知蒙昧なる私は、今回この事件が起きるまで、日本学術会議のメンバーが…

伝統技術の継承という問題

(9月30日付け「学年だより№63」より②) 【感想特集 第2回教養講座】 前回(→こちら)に引き続き、『西本願寺御影堂10年大修復』という番組(後編)を見てもらった。私個人としては、後編より前編の方が作品として優れていると思うのだが、視聴環境…

法政大学えらい!

菅新首相の誕生で、出身地の秋田県ではお祭り騒ぎが続いているらしい。そもそも、自民党の秋田県連は、「県出身者初の総理という夢を実現させよう」と言って、党員による予備選挙を行わず、県連が持つ総裁選挙の3票をすべて菅氏に入れることを早々に決定し…

デジタル担当相?・・・求む「哲人」

菅新政権が誕生した。私には何の期待もない。絶望感にも近い「うんざり」があるだけである。もっとも、野党にも感心しない。立憲民主が言っている期間限定「消費税ゼロ」なんて、ただの人気取りである。私は消費税廃止論者だが、消費税を廃止するためには法…

高盛り土道路が象徴するもの

今日は、朝から学校に行き、来週から始まる定期考査の問題を作ったりなどした後、仙台市郊外に一人で住む母の生活支援に行った。最近、老化による衰えがひどいので、一人暮らしにひやひやしつつ、できるだけ毎週行くようにしている。先ほど「生活支援」と書…

タテ書き?ヨコ書き?

(9月15日付け「学年だより№61」より①) ふ~~っ、やっと暑さも一段落。少しだけ秋の気配が漂ってきた。 それにしても、先週金曜日はとんだ臨時休校だった。私は、木曜日の放課後も金曜日も校内の点検(爆弾探し=笑)をした。教員になって30年余り…

学校は近い方がいい

我が娘が、今春高校に入学した。我が家から徒歩10分の県立高校である。「ブラック部活」だと言いながら、硬式野球部のマネージャーになり、喜々として学校に通っている。親として非常に安心。いいなぁ、と思う。 宮城県では、11年前に学区制が撤廃された…

少年野球と最強台風

台風10号は、数日前から史上最強クラスの台風になることが予想されていた。日本列島から小笠原にかけての広大な海域で、水温が30℃を超えているというのは、想像を絶することである。この石巻さえ、終わりの見えない暑さが続いているが、いくらフェーンと…

成功者の論理に思う

続けて新聞記事に触れる。今日は8月8日付け毎日新聞「シリーズ 疫病と人間」欄。この日、語っているのはファーストリスティング(UNIQLO)社長・柳井正氏。ほぼ1面の大きな記事である。見出しとして「あまりに悠長だ。政権も野党も国民も」「デジタル化は…