日常

「ロス」の寂しさと喜び

石巻地区の高校は、今日と明日が支部総体。そこで私は、美術部の生徒を引率して、サッカーの応援に行っていた。 帰宅したら、沖に蒼鷹丸というFRA(水産教育研究機構)の調査船が停泊しているのが見えた。決して珍しい船ではなく、石巻にもよく寄港するが…

コウナゴが採れない

他愛もない日常の光景を少し書き留めておこう。 先週の金曜日、我が家の沖に生徒を乗せて出港したはずの宮城丸が停泊している、ということを書いた。結局、宮城丸はしばらくそのままの状態を続けた後、日曜日の朝9時ちょうどに、汽笛を何度か鳴らして沖へと…

知足安分とノーマスク

一昨日は「再任用教諭」になって最初の給料日であった。分かっていたことではあるが、やっぱり半額になったな、という感じ。額面はたぶん7割近いはずだが、昨年の収入に基づいた率で税金が引かれるし、扶養手当も付かなくなったりしたので、半額を少々下回…

今年の学級通信

既に書いたとおり、今年は正担任である。このブログの読者の中には、また「担任所感」からの転載が始まるわけだな、と思う人もいることだろう。まぁ、そういうこともあるかも知れない。なにしろ、①書くことで自分の考えを整理し、客観化する、②書くために観…

ウィンナワルツの幸せ

一昨日は入学式だった。再任用教諭1年目の私は、心機一転、なんと自らの希望によって1年生の正担任である。学科については教頭に一任したところ、機械科となった。過去を振り返ってみれば、1年生の担任というのは、東日本大震災の年に水産高校で担当して…

マッタンの幸せ

ドタバタと生活していて、更新もできずにいた。この間、先週の金曜日には庭の梅が開花した。水仙の開花にも気付いたが、庭の隅っこの、居間からは見えない水仙で、10輪以上開花していたから、最初の1輪は木曜日以前に開いていたようだ。最初は「ケキョ」…

初税務署

今週月曜日は高校入試。その後、採点作業が続いていた。どこかの学校で採点ミスが見つかるたびにお上のチェックが厳しくなり、今や職場は戦々恐々。いつ果てるともない確認作業(繰り返し採点)が続く。 現任校は工業高校で、工業科の教員が多く、普通科の教…

前座のお話(卒業に際して)

書くのを忘れていた。3月1日、卒業式が終わると、保護者を交えてのHRとなる。私は卒業学年の担当で、土木システム科の副担任であった。式場から生徒が退場した後、保護者を会場(広い方がいいので、教室ではなく土木の製図室)に案内するのは副担の仕事…

「探検ファクトリー」の喜び

毎週土曜日の12:15から25分間、NHKで「探検ファクトリー」という番組をやっている。読んで字の如し、工場見学をする番組である。なにしろ私は舞台裏大好き人間である。工場というのは製品の舞台裏なのだから、昔から工場見学には目がない。マニア…

天路の旅人

沢木耕太郎が、西川一三をモデルとした小説『天路の旅人』(新潮社、2022年10月)を書いたこと、それが沢木の代表作と言えるようになるかも知れない傑作だということなどは、新聞やネットの情報で知っていた。先日、何という番組だったか憶えていない…

今あなたが手にしている本

宮城県のほとんどの高校では、明日、卒業式が行われる。それにあたり、卒業アルバムを始めとして、生徒会誌やら同窓会報、PTA会報、図書館報といった、数々の印刷物が配られた。そこに寄稿を依頼されるのは、主に今年来た新任教員で、私もその一人である…

寛容な組織の中で・・・登山部顧問会への感謝

昨晩は、仙台市内のホテルで高体連登山専門部の主催による「退官記念祝賀会」なるイベントが開かれた。定年を迎える現職の顧問2名とともに、私はなんと「主賓」である。 もっとも、私は現在、美術部の顧問であって、登山部の顧問ではない。したがって、名簿…

しつこく女川

今日はまた女川に行った。呑み友達である仙塩地区在住のT君が、私のブログ記事(→こちら)を読んで、「どうしても『三秀』に行きたい」と言うから、「じゃあ、行こう」と応じたのである。しかし、昨秋以来3回の女川行きは、いずれも井内の奥からだったので…

富山観音と大仰寺

3年生が考査に入った昨晩は、職場の同僚と松島のホテルに泊まって大宴会をしていた。食事がバイキング形式で、大量のカロリーを摂取することになるし、お酒を美味しく飲みたいという気もあったので、走って松島入りすることにした。さて、どこからどう走っ…

美術は愛であり自分

今週は、なんと3回も宮城県美術館に行った。水曜日から今日まで、そこで高校生美術展が開かれていて、私は今年、美術部の顧問だからである。コロナ以前なら、搬入・展示作業に生徒が参加できたものを、今は(まだ!)顧問だけで来なさい、というお触れが出…

機能と外観

私が今勤務している石巻工業高校という学校の校舎はとても立派である。完成してから既に15年経つが、掃除もよく為されていて、いつもピカピカ。どこかの私立大学のようだ。この校舎に引かれ、わざわざ希望して赴任して来たという人がいるくらいである。 と…

市民能楽講座

昨日は、仙台に能を見に行っていた。昨年来、能に関する話が少し多いのは、上田君という某大学能楽研究会出身の教え子が、せっせと私に能の魅力とか見方とかいうものをご教授くださるからである。 昨日行ったのは、「第39回市民能楽講座」という、いかにも…

迎春 2023年元旦

まずは、恒例に従って年賀状の文面。 「お元気で、よい新年をお迎えのことと存じます。おかげさまで、我が家も一同元気に過ごしております。塩釜で卒業生を見送った後、石巻工業高校に異動しましたが、予定通り(笑)還暦となり、春に一応の定年を迎えます。…

南極と教育

素晴らしい天気の大晦日であった。特に午前中は、微風快晴。雲一つない青空で、我が家から見ると海がとてもきれい。 昨晩録画してあった舘野泉(86歳、左手だけのピアニスト)の特集番組を見た後、今年最後の牧山Runに行った。天気がいいので、ウィンド…

新聞記事の整理

買い物に行ったり、人が来たり、家の中の掃除をしたり・・・と、ごく普通の年末を過ごしている。 部屋の掃除で最初に取り組んだのが、机の周りに散らかっている切り抜いた新聞・雑誌記事の整理である。ごくまれにではあるが、平居はいろいろな資料をどのよう…

旭山を越えてホルモン屋

昨晩は、職場の忘年会だった。と書けば、いかにも大きな宴会だったようだが、お祭り男であるF君の呼びかけに応じたのは、わずか4名であった。会場は、石巻の新市街地・蛇田のホルモン屋。我が家からは5㎞半くらいある。 どうやって行こうかなぁ、と考えて…

ラーゲリより愛を込めて

『ラーゲリより愛を込めて』という映画(監督:瀬々敬久、原作:辺見じゅん)が評判らしい。昨日、酒を飲みに塩釜を往復する電車の中で、私は本を読んだ。原作ではない。映画の脚本から小説に起こされたものである。原作は『収容所(ラーゲリ)から来た遺書…

母のコロナと年賀状

以前からたびたび登場するのだが、仙台市の近郊に老母が住んでいる。夏以来、私の妹が面倒を見ている。一人ではほとんど動けない状態なので、妹が留守にする必要がある時で、ショートステイの予約が取れない時などに、私が呼ばれる。今週末は私が介護の予定…

燃えた「こけし」

日曜日は、体の不自由な老母を連れて、宮城県南部・亘理町のリンゴ農家を訪ねた。温暖な宮城県の湘南、イチゴの産地として名高い亘理(わたり)町には、意外にも少なからぬリンゴ農園がある。京都府出身で、関西暮らしの長い母親は、お歳暮としてそこから北…

逆走で初イノシシ

この数日、私的に少し忙しいので、ブログの更新もしていなかったのだが、今日は朝から女川に行った。9月、そして先週と、石巻側から走って女川を目指し、2回とも山越え区間で道を間違えてしまったので、どうしても逆走して確かめないと気が済まなくなった…

ついに「三秀」でビール

今日は、Run友のUさんと、「女川まで走って行って、『三秀(さんしゅう)』で焼肉飯を食べながらビールを飲む」を実行に移す日であった。幸い、日中の最高気温が18℃まで上がると予想された穏やかな晴天である。 朝9時に、石巻駅の裏でUさんと待ち合…

今日は松山町

2~3年に一度、同じようなことを言っているので、気恥ずかしくて書く気にならなかったのだが、9月からまたダイエットに取り組んでいる。今春異動して自転車10分の楽々通勤になった上、職場で「ご隠居さん」扱いを受けているので、ぶよぶよ太ってきたの…

クジラは美味い!!

週末、遠路はるばる名古屋から、友人D君が私の還暦を祝うために来てくれた。別に祝賀会とか誕生会とかをやるのに招待した、というのではない。自らの気持ちで、素敵なプレゼントを持ってわざわざ来てくれたのである。何ともありがたい話である。 D君は、言…

もったいない魔法瓶

我が家には1台のポット(魔法瓶と言った方がイメージに合う)がある。上の部分を押すと、空気圧の作用で蛇口のような所からお湯が出てくる、いわば第2世代とも言うべき古い魔法瓶だ(第1世代は、傾けてお湯を出すやつ=私の定義)。何しろ、消費エネルギ…

秋の一日に素人の「能」

昨日は、仙台まで素人の「能」の発表会を見に行っていた。例の「上田君」(→こちら)が、「能はつまらん」とぼやく私に、素人の能を見ると、プロの能のすばらしさがよく分かり、能も面白くなりますよ、みたいなことを言うので、誘われるままに行ったのである…