社会

未来を明るいものに

卒業式も無事終了。さて、今日は生徒会誌『黎明』第55号に載ったものである。これは、新任教員としてではなく、3学年所属の人間として依頼されたものだ。頼まれた時には、「土木システム科3年の副担任として、何か書いて下さい」と言われたように記憶す…

病院再編と地形図

もはや1年半以上前、2021年9月、村井宮城県知事は突然、県内にある4つの大きな病院を再編成すると発表した。すなわち東北労災病院と日赤病院を統合して県北の富谷市に、県立がんセンターと精神医療センターを統合して県南の名取市に、それぞれ新しい…

奇妙で不思議な海洋ベントス・・・ラボ完全復活!

昨晩はラボ・トーク・セッション第25回であった。コロナによる中断を経て、昨年10月から再開したラボは、飲食がしにくいという状況もあって、時間を土曜日の午後に移し、高校生の取り込みに努めた。ところが、残念ながら、高校生には参加の可能性が一切…

日本共産党の除名処分

2月5日、日本共産党の松竹伸幸氏が、分派活動を理由として、京都府委員会によって除名処分された。一般メディアによる報道では、1月に松竹氏が出版した本の中で、志位委員長が20年にわたる長期政権を続けていることを批判し、「党首公選制」を主張した…

いかがわしき「中立」

金沢市役所前の広場で護憲派が集会を開くことを市が不許可としたのは、「集会の自由」を定めた憲法に違反するとして市民団体が起こした訴訟で、昨日、最高裁が合憲判決を出した。なにしろ憲法判断である。それなりに重大問題と認識されていたらしく、新聞各…

「賃上げ」の怪

もはや1ヶ月半も前の話になるが、様々な団体による年始行事を見ていると、誰も彼もが「賃上げ」を連呼していて不思議な気分になった。安倍首相の時からそうだったが、労組の委員長も首相も同じようなことを言っているというのは不思議な感じがする。 そもそ…

機能と外観

私が今勤務している石巻工業高校という学校の校舎はとても立派である。完成してから既に15年経つが、掃除もよく為されていて、いつもピカピカ。どこかの私立大学のようだ。この校舎に引かれ、わざわざ希望して赴任して来たという人がいるくらいである。 と…

マルチスピーシーズ民族誌と鳥インフルエンザ

ある人から薦められて、近藤祉秋・吉田真理子『食う、食われる、食いあう』(青土社、2021年)という本を読んだ。「マルチスピーシーズ民族誌の思考」という副題が付いている。 「マルチスピーシーズ」とは、「マルチ(多)+スピーシーズ(種)」だから…

せり上がる(?)学校歴

夜中、すさまじい風が吹き狂っていた。朝は、明るくなってから布団を出た。外を見てみれば、沖に宮城丸(水産高校の練習船)が停泊している。あれ?遠洋航海実習に出港したという新聞記事を水曜日に見たように思うのだが・・・。出港して間もなく、誰かがコ…

総論を避ける本能?

昨日の朝日新聞社説では、教員の精神疾患が多いということから、学校における働き方改革を問題としていた。別に目新しい問題ではない。精神疾患のみならず、教員採用試験の倍率低下(職としての不人気)や労働基準法との関係で、年々問題とされることが増え…

ホロコースト

娘が共通テストを受けに行った週末の2日間、まるで春のような気温であった。温かいとまでは言えないが、寒さに耐えられないということはなく、我が家は昨日以来ストーブを付けていない。ここは東北、石巻である。温かくていいなぁ、ではない。無気味だ。そ…

「異次元」の少子化対策

新年早々、首相がまたもやとんちんかんなことを言っている。今度は「異次元」の少子化対策なのだそうだ。昨日は、自民党前幹事長が、そのための財源として消費税の増税に言及した。何もかも思慮がなく、浮き足立っているようにしか見えない。 私が本当にうん…

心を病む教員たち

昨晩、テレビを見ていたら、心の病のために休職している公立学校教員が、全国で6000人近くいる、というニュースをやっていた。へ!?6000人ということは、東京のように極端に人口が多いところもあることを考えると、普通の県ならだいたい100人前…

政治の空虚と現場の良識

昨日の朝日新聞「オピニオン&フォーラム」欄に、元海上自衛隊自衛艦隊司令官・香田洋二氏のインタビュー記事が載った。1面の三分の二に及ぶ巨大なものである。タイトル(見出し?)は「防衛費増額への警鐘」、見出しは「5年間で43兆円 身の丈超えている…

国語の教科書

私が教員になった30年あまり前には、国語の教科書というのは名文の宝庫で、国語の教科書って面白いなぁ、と思いながら読むことができた。ところが、その質は改訂のたびに低下を続け、今や「なんでこんな文章が教科書に載ってるの?」と思うような作品が多…

これが現実(世論調査)

毎日新聞は月曜日、朝日新聞は火曜日に、それぞれの社が独自に行った世論調査の結果を発表した。防衛体制の変更に関して、ちょっとその数字を見てみよう。 反撃能力を保有することについて(毎日)賛成59% 反対27% 分からない13%(朝日) 56% 3…

いま求めて欲しい環境デザイン(ラボ第24回)

先週の土曜日は「ラボ」第24回であった。コロナ後、何かと安定しないラボは、2回連続で会場を変え、今回は旧観慶丸商店での開催となった。1930年建築の石巻市初のデパートである。震災後に所有者が石巻市に寄贈し、2015年に市が文化財に指定、そ…

消費税か所得税を上げよ

おそらく全国三紙では報じられていないのではないか、と思うが、先週土曜日の河北新報第1面トップ記事は、「防衛省世論誘導研究着手 SNSで支持拡大工作」というものであった。前文(リード)には次のように書かれている。 「防衛省が人工知能(AI)技…

被害者救済法と公園の廃止

「被害者救済法」(通称)が成立した。この問題についての私の考えは以前(→こちら)と変わっていない。宗教にお金をつぎ込むのと、競馬やパチンコといったバクチにつぎ込むのとどう違うのだろう?法律の条文をよく読んだりはしていないけれど、与党も野党も…

敵基地攻撃能力

防衛に関する議論が風雲急を告げている。と書けば、いかにも私が政府案(敵基地攻撃能力についても、防衛費問題についても)に反対の立場を取っているようだが、必ずしもそうではない。残念ながら、私には何が最善の選択なのかが分からない。なぜなら、戦争…

COP27閉会・・・戦争と環境

COP27が閉会した。発展途上国が気候変動によって受けた損害を補償するための基金創設が合意された「歴史的」な会となった、という報道も目にしたが、こと温暖化にブレーキをかけるということに関しては、ほとんど何の進展もなかったように見える。基金…

ウソつきは泥棒の始まり

29兆円を超える政府の物価高騰対策案はいよいよ国会審議となる。案が出た先月の末、新聞各紙の社説は、こぞって財政規律をどうするのだ、と批判していた。まったく同感だ。借金ばかりでお金のない日本が、特に燃料価格なんて下がる要素が何もないのに、見…

欠席連絡のあり方

先週の土曜日、大阪で、親が子供を車に乗せたまま保育所に預けるのを忘れ、車内に放置された子供が熱中症で死ぬという事故が起こった。車はワゴン車らしい。いくら大きい車とは言っても、しょせん4畳半一間にもならない狭いスペースである。子供を下ろして…

ハロウィーンの事故

韓国の李泰院(イデウォン)で、あまりにも密になりすぎたために、150人を超える人々が死んでから、早くも1週間が経過した。18㎡(3.2m×5.7mの路地)に300人が積み重なるように倒れていたという。特別広いわけでもない我が家に、2500人…

欧米思想に毒された私?

昨日の夕方、暗くなってから帰宅したら、我が家の沖にたくさんの船の灯りが見えていた。漁り火かな、と思ったほどである。今朝、起きてみたら、おそらく2000~4000トンくらいの小型タンカーを中心とする商用船がたくさん停泊している。台風の時など…

新習近平体制について

第20回中国共産党大会が終わった。周知のとおり、習近平がほぼ独裁体制を確立させた。総書記が最も強い力を持つのは当然だが、その最も近くにいて、大きな権限を持つのが政治局常務委員会の6人である。習近平は、それを完全にイエスマンで固めたという。…

国力の低下

円安が止まらない。毎日1円くらいずつ値を下げる。アメリカとの金利の差が主要因とされていたが、ドルに対する価値の低下が、他のどの国の通貨と比べても際立っているらしく、原因は金利だけではない、国力そのものの低下なのだ、ということをほとんど毎日…

宗教法人よりも政治家の問題

旧統一教会(面倒なので、以下「旧」省略)についての動きが慌ただしい。支持率の低下に危機感を感じてか、首相は、ついに宗教法人法に基づく調査権を行使し、実態の解明に乗り出すと言い始めた。 おいおい待てよ、と私なんかは思う。世の中の人々(特に政府…

節エネ策・・・絶対評価を併用せよ

止めればいいのに、付け焼き刃のばらまき政策であるガソリン補助金は、またまた延長らしい。加えて、電気にも何らかの「負担軽減策」を実施するという話が出ている。具体的な内容はまだ明らかでないが、いずれ補助金ということになるだろう。 私は、ガソリン…

コロナの余波と北泉が岳

北泉が岳(1253m)に行ってきた。本当に久しぶりで、登山の新人大会に補助員として参加したのである。「本当に久しぶりで」というのは、もちろんコロナの余波。 「密」になるからテント泊がダメだ、飲食がダメだということで、高校の登山部も、軒並み活…